四国八十八ヶ所のお遍路で「38番札所から39番札所へ」と検索する人の多くは、延光寺(38番)から観自在寺(39番)までを、できるだけ迷わず・安全に移動したいはずです。
この記事では、徒歩・車・公共交通それぞれの現実的なルートの考え方、道迷いしやすいポイント、装備や休憩計画、到着後の動線までをまとめて解説します。
初めての区間でも不安を減らし、次の40番札所以降につながる計画が立てられる内容にしています。
- 38番札所から39番札所へ:延光寺から観自在寺へ向かう前に押さえる全体像(四国八十八ヶ所・お遍路)
- 最短・安全ルートの結論|38番札所(延光寺)から39番札所(観自在寺)へのおすすめルート
- ルート上の注意点|道標・丁石で迷わないためのチェックリスト(から/遍路道)
- 延光寺(38番札所)の境内でしておくこと|出発前の納経・参拝動線(本堂/大師堂)
- 観自在寺(39番札所)に到着したら|境内・納経・次の行き方(39番→40番札所)
- 宿泊・休憩の選択肢|ホテル/民宿の探し方と「前日」「当日」プラン
- よくある質問(迷い・疲労・天候)|四国遍路の不安を解消するQ&A
- 次の区間もまとめて計画|36番札所から37番札所、37番札所から38番札所、そして足摺岬へ(延)
- 足摺岬・金剛福寺も視野に|金剛福寺 行き方/金剛福寺から岩本寺の距離感
38番札所から39番札所へ:延光寺から観自在寺へ向かう前に押さえる全体像(四国八十八ヶ所・お遍路)
38番の延光寺から39番の観自在寺へは、同じ高知県西部〜愛媛県南部の移動で、徒歩だと「長距離になりやすい」「車道区間が混ざる」「補給ポイントが限られる」など、計画力が問われる区間です。
検索上位では「38→39は長い」「ルートが複数ある」「安全な道の選び方が重要」といった論点が多く、最短距離だけで決めると危険区間に入りやすいのが特徴です。
まずは距離感と地形、次の40番以降の流れまで含めて、無理のない移動手段を選ぶのが満足度の高い回り方になります。
38番(延光寺)と39番札所(観自在寺)の位置関係|地図で距離・所要時間を把握
延光寺は高知県宿毛市寄り、観自在寺は愛媛県愛南町にあり、県境をまたぐ移動になります。
徒歩の場合は遍路道の取り方で距離が変わり、車道回避や宿泊地の選択で所要時間も大きく変動します。
地図で見ると「海沿いに抜けるのか」「内陸の集落をつなぐのか」でアップダウンや交通量が変わるため、出発前に“どの道を歩くか”を決めておくことが重要です。
特に日没が早い季節は、到着予定時刻から逆算して、休憩回数と補給地点を先に決めると安全性が上がります。
「最短」だけで選ばない|安全な遍路道・車道ルートの考え方
最短ルートは魅力的ですが、遍路道には「狭い車道の路肩歩き」「トンネル」「見通しの悪いカーブ」など、距離以上に危険度が上がる区間が混ざります。
安全に歩く基本は、交通量の多い幹線を避けつつ、危険な山道や藪区間は無理せず県道へ逃げる“ハイブリッド”発想です。
また、雨天時は山道のぬかるみ・落ち葉で転倒リスクが上がるため、最短よりも舗装路中心に切り替える判断が結果的に早く着くこともあります。
「距離」「路面」「交通量」「明るい時間に歩けるか」の4点で比較して選ぶのが失敗しにくい考え方です。
次の移動も見据える|39番札所から40番札所、40番札所から41番札所の流れ
観自在寺(39番)に着いた時点で、次の40番(観自在寺の次の札所)へどうつなぐかを決めておくと、到着後の焦りが減ります。
39→40は「当日中にもう1寺進む」か「39周辺で泊まって翌朝出発」かで、必要な体力と時間が大きく変わります。
さらに40→41は移動距離が伸びやすく、公共交通の本数も限られるため、39到着時点で“翌日の出発時刻”を固定しておくのが現実的です。
結果として、38→39を無理して詰め込むより、39到着後の宿・食事・洗濯まで含めて整える方が、全体の巡礼が安定します。
最短・安全ルートの結論|38番札所(延光寺)から39番札所(観自在寺)へのおすすめルート
結論としては、徒歩は「遍路道を基本にしつつ、危険区間だけ県道へ逃げる」ルートが最も再現性が高く、車は「迷いにくい幹線+札所直近だけナビ補助」がストレスが少ないです。
公共交通は本数・乗り継ぎの制約があるため、バス停までの歩きと待ち時間を含めた“総移動時間”で判断する必要があります。
下の表は、移動手段ごとの考え方を整理したものです。
| 移動手段 | おすすめの考え方 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 徒歩 | 遍路道+危険区間は県道へ回避 | 安全性と遍路らしさの両立 | 分岐で迷いやすいので事前確認必須 |
| 車・タクシー | 幹線道路中心で迷いにくく | 時間短縮・天候の影響が小さい | 札所周辺の細道・駐車場導線に注意 |
| バス | 時刻表優先で区間を分割 | 体力温存・雨天でも動ける | 本数が少ないと待ち時間が長い |
徒歩(遍路)向け:遍路道を基本に、危険区間は県道で回避するルート
徒歩は「遍路道をなぞる」こと自体が目的になりやすい一方で、危険区間を我慢して歩く必要はありません。
基本は遍路道の道標に従い、車の速度が高い区間・トンネル・路肩が消える区間だけは、早めに県道へ切り替えるのが安全です。
特に単独行の場合は、夕方に交通量が増える道や、雨で視界が悪い日を避けるだけで事故リスクが下がります。
歩行計画は「午前に距離を稼ぎ、午後は余裕を残す」配分にすると、迷い・休憩・納経の遅れにも対応しやすくなります。
車・タクシー向け:迷いにくい道標・看板のある幹線ルートと注意点
車・タクシーは、幹線道路を中心に走ると迷いにくく、到着時刻も読みやすいのが利点です。
ただし札所の直前は、生活道路のような細道に入ることがあり、ナビの案内が“最短”を優先して狭路へ誘導するケースがあります。
運転に不慣れなら、最後の数kmは「広い道で回り込む」ルートを選び、到着が5〜10分遅れても安全を優先するのが結果的に安心です。
また、納経所の受付時間に間に合うよう、到着予定を早めに設定し、渋滞や工事の迂回も想定しておくと失敗しません。
公共交通(バス)向け:バス停の場所、乗り継ぎのコツ、到着後の歩き方
バス移動は、区間を一気に短縮できる反面、時刻表に縛られるため「乗り遅れ=大幅ロス」になりやすいのが難点です。
コツは、出発前に“乗る便を1本に決める”のではなく、前後の便も含めて候補を2〜3本持つことです。
また、バス停から札所までの徒歩が意外に長いことがあるため、到着後の歩き(上り坂の有無、歩道の有無)まで含めて総移動時間を見積もります。
荷物が多い場合は、バス停近くで休憩してから歩き出すなど、到着後の動き方も計画に入れると疲労が残りにくいです。
ルート上の注意点|道標・丁石で迷わないためのチェックリスト(から/遍路道)
この区間で多い失敗は「分岐で道標を見落とす」「丁石を追っていたのに車道へ吸い込まれる」「トンネル前後で歩く場所がなくなる」の3つです。
遍路道は“正解が1つ”ではなく、地域事情で付け替えられた道もあるため、道標・地図・現在地の三点確認が有効です。
以下のチェックを出発前に頭に入れておくと、迷いと危険を同時に減らせます。
- 分岐では「道標が見えるまで進まない」意識で立ち止まる
- 丁石は連続しているかを確認し、途切れたら戻って再確認する
- トンネルは原則回避し、やむを得ない場合はライト・反射材を使用する
- 休憩・トイレは“見つけたら使う”前提で計画する
道標の読み方:分岐で見落としやすいポイントと「右側」表示の罠
道標は便利ですが、分岐の手前ではなく「分岐を少し過ぎた位置」に立っていることがあり、勢いよく歩くと見落とします。
また「右へ」「左へ」の表示は、道標の立っている向きや、旧道・新道の関係で直感とズレることがあります。
対策は、分岐に来たら一度止まり、周囲を見回して“次の道標が視界に入るか”を確認してから進むことです。
迷ったと感じたら、5分進むより30秒戻る方が早いので、早めの引き返しをルール化するとロスが減ります。
丁石・標石が続く区間の歩き方|ペース配分と歩数の目安
丁石や標石が続く区間は、精神的に安心しやすい反面、同じ景色が続いてペースが乱れがちです。
歩き遍路では、一定のリズムで歩ける区間ほど、気づかないうちに水分補給が遅れたり、足裏の違和感を放置しやすくなります。
目安として「丁石を2〜3本見たら一度呼吸を整える」「30〜40分歩いたら小休止」など、区切りを自分で作ると疲労が溜まりにくいです。
標石が途切れたら、道が変わったサインでもあるので、地図アプリで現在地を確認してから進むと迷いを防げます。
トンネル・狭い車道の安全対策|ストック・ライト・反射材の準備
狭い車道やトンネルは、歩行者側が避けにくいのに車は速度が出やすく、事故リスクが上がります。
基本は回避ですが、どうしても通るなら「ライトで存在を知らせる」「反射材で視認性を上げる」「ストックで車との距離を確保する」など、装備でリスクを下げます。
特に雨天や夕方は、運転者の視界が落ちるため、黒いレインウェアだけだと見えにくくなります。
反射タスキや反射シールをザックに付けるだけでも効果が高いので、軽装備でも必ず用意したいポイントです。
トイレ・休憩場所の探し方|集落・公園・コンビニの有無を事前確認
この区間は、都市部のように数分おきに店があるわけではないため、トイレと補給は“事前確認”が重要です。
集落に入ったら公民館・公園・寺社のトイレが使える場合があり、コンビニがある区間は貴重な補給ポイントになります。
歩き始める前に、地図アプリで「コンビニ」「公園」「道の駅」などを保存しておくと、焦りが減ります。
また、見つけたトイレは「今は不要でも寄っておく」くらいの運用が、結果的に安全で、歩行ペースも安定します。
延光寺(38番札所)の境内でしておくこと|出発前の納経・参拝動線(本堂/大師堂)
延光寺を出発してからは、歩行に集中する時間が長くなりやすいので、境内での用事はできるだけ整えてから出るのが基本です。
納経、参拝、トイレ、装備の締め直し、飲料の補充などを“出発前の儀式”として固定すると、忘れ物や時間ロスが減ります。
また、出発口と最初の道標を確認しておくと、寺を出てすぐの迷いを防げます。
特に朝は気持ちが急ぎやすいので、境内で5分余裕を作るだけで、その後の安全度が上がります。
納経の手順と受付時間の目安|混雑時の回り方
納経は、参拝後に納経所へ行くのが基本で、受付時間は季節や寺の運用で変わることがあります。
混雑しやすい日は、先に参拝動線を済ませてから納経に並ぶと、待ち時間のストレスが減ります。
また、納経帳・白衣・掛け軸など、出すものが多いほど手間取るので、並ぶ前に取り出しやすい位置へ準備しておくのがコツです。
出発時刻が決まっている場合は、納経の締切に余裕を持たせ、遅れそうなら翌日に回す判断も含めて計画すると安心です。
本堂→大師堂→山門の基本動線|境内で迷わない参拝ルート
境内では、本堂と大師堂の位置関係を先に把握しておくと、参拝がスムーズになります。
一般的には本堂で読経・参拝し、その後に大師堂へ向かい、最後に納経所へという流れが分かりやすいです。
写真撮影や休憩を挟む場合も、動線を崩さずに回ると、忘れ物や納経の出し忘れが起きにくくなります。
山門付近で装備を整え、ザックのベルトや靴紐を締め直してから出ると、歩き始めの違和感を減らせます。
延光寺からの出発口と最初の道標|「延 光寺から 観自在寺」案内の確認
札所を出てすぐは、気持ちが切り替わらず、道標を見落としやすいタイミングです。
延光寺では、出発口の方向と、最初に確認すべき道標(次の札所方面の表示)を、境内を出る前に一度見ておくと安心です。
「観自在寺方面」の表示が見つからない場合は、無理に歩き出さず、納経所や近くの案内板で確認してから出発しましょう。
最初の10分で迷うと、その後のペースが崩れやすいので、出発直後こそ丁寧に歩くのが安全です。
観自在寺(39番札所)に到着したら|境内・納経・次の行き方(39番→40番札所)
観自在寺に着いたら、まずは参拝と納経の段取りを整え、次の40番へ進むのか、周辺で宿泊して翌日に回すのかを確定させるのがポイントです。
到着直後は疲労で判断が雑になりやすいので、境内で水分補給をしてから動くと失敗が減ります。
また、納経所の受付時間に間に合うかどうかで行動が変わるため、到着見込みが遅い日は“先に納経”など柔軟に対応します。
39番は次の移動の起点にもなるため、境内の位置関係を把握しておくと、出発もスムーズです。
観自在寺の境内案内|本堂・大師堂・納経所の位置関係
観自在寺では、本堂・大師堂・納経所の位置を最初に確認すると、参拝の流れが整います。
到着が夕方に近い場合は、納経所の受付終了が先に来る可能性があるため、参拝順を入れ替える判断も必要です。
境内で迷わないコツは、山門付近の案内板を一度見て、時計回り・反時計回りなど自分の回り方を決めることです。
また、次の移動(徒歩・車・バス)に備えて、出入口がどちら側かも確認しておくと、出発時のロスが減ります。
39番の納経タイミングと混雑回避|到着時間の作り方
納経は、到着が集中する時間帯だと待ち時間が発生しやすく、疲れているほどストレスになります。
混雑回避の基本は「早めに到着する」か「到着後すぐに納経の可否を確認して動く」ことです。
徒歩で遅れそうな日は、途中の休憩を短くするより、危険区間を避けて安全に到着する方が優先です。
どうしても受付に間に合わない可能性があるなら、周辺で宿泊して翌朝納経する選択肢も含め、無理に駆け込まない計画が結果的に安全です。
39番札所から40番札所への行き方|徒歩・車・バス別の注意点
39→40は、徒歩なら当日の体力残量と日没時刻、車なら駐車場と到着時間、バスなら時刻表と乗り場の位置がポイントになります。
徒歩は「39到着が遅い=40へ無理しない」が基本で、翌朝に回した方が安全なケースが多いです。
車は、ナビが細道へ誘導する場合があるため、幹線道路へ戻ってから目的地設定をし直すと迷いにくくなります。
バスは本数が限られることがあるので、乗り遅れた場合の代替(タクシー、宿泊)まで含めてプランBを用意しておくと安心です。
宿泊・休憩の選択肢|ホテル/民宿の探し方と「前日」「当日」プラン
38→39は、歩き遍路だと1日で詰めるより、宿泊を絡めて安全に進める方が満足度が高い区間になりやすいです。
宿の取り方は「前日に38周辺で泊まって早出する」か「39周辺で泊まって翌日40へつなぐ」かで、歩行の負担が変わります。
また、足摺岬エリアの宿を絡めると、移動効率が上がる場合もあります。
繁忙期は当日飛び込みが難しいことがあるため、候補を複数持ち、電話で空き確認する運用が現実的です。
延光寺周辺(38番)で泊まる:出発を早めて安全に歩く作戦
延光寺周辺で前泊すると、翌朝の出発を早められ、明るい時間帯に距離を稼げるのが最大のメリットです。
特に冬場や雨予報の日は、早出できるだけでトンネルや狭路を通る時間帯を避けやすくなります。
また、朝の納経開始時刻に合わせて動けるため、参拝・納経を済ませてから落ち着いて出発できます。
前泊プランは「安全第一で歩きたい人」「単独行で日没が不安な人」に向いています。
観自在寺周辺(39番)で泊まる:翌日の40番札所へつなげる作戦
観自在寺周辺で泊まると、38→39の到着が多少遅れてもリカバリーしやすく、翌日の40番へ余裕を持ってつなげられます。
到着後に洗濯・食事・足のケアをしっかり行えるため、連日歩く人ほど効果が大きいです。
また、翌朝に納経を回す選択肢も取りやすく、受付時間に追われにくくなります。
「今日は39までで終える」と決めておくと、途中で無理をしなくなり、結果的に安全で安定した巡礼になります。
足摺岬エリアの宿(ホテル・民宿)活用|足摺・土佐清水市の移動効率
足摺岬エリア(ホテル・民宿が集まりやすい地域)を拠点にすると、長距離区間の分割がしやすくなる場合があります。
車やバスを併用する人は、宿の場所を“観光地寄り”に置くことで、食事や買い出しの選択肢が増えるのも利点です。
一方で、歩き遍路の場合は、宿が遍路道から外れると翌朝の復帰に時間がかかるため、送迎の有無や戻り方を確認しておく必要があります。
宿選びは「遍路道への近さ」「夕食の確保」「翌朝の出発のしやすさ」を優先すると失敗しにくいです。
よくある質問(迷い・疲労・天候)|四国遍路の不安を解消するQ&A
38→39は、距離・道迷い・天候の影響が重なりやすく、事前に疑問を潰しておくほど当日の判断が楽になります。
ここでは検索されやすい「距離は何kmか」「雨の日の安全ルート」「バス移動の可否」を中心に、実務的な考え方で回答します。
数値はルート選択で変動するため、目安として捉え、当日は安全側に倒すのが基本です。
不安が強い場合は、区間を分割して宿泊を挟むだけで難易度が大きく下がります。
「最短ルートは何km?」距離・km表示(キロ)と時間の目安
最短距離は、選ぶ道(遍路道中心か、県道中心か)で変わるため「何km」と断定しにくいのが実情です。
徒歩は、地図上の直線距離ではなく、実際の道の曲がりやアップダウン、休憩回数で体感時間が大きく変わります。
目安としては、歩行速度が安定している人でも、長距離区間は「早朝出発」「日没前到着」を前提に計画し、途中で短縮(バス・タクシー)できる逃げ道も用意すると安心です。
距離表示(km)だけでなく、到着予定時刻と納経受付時間から逆算して、現実的な行程に落とし込むのがコツです。
雨の日はどのルートが安全?山道・県道の使い分け
雨の日は、山道や落ち葉の多い遍路道で滑りやすく、転倒が最大のリスクになります。
そのため、基本は舗装された県道・生活道路を優先し、危険な斜面やぬかるみ区間は避けるのが安全です。
ただし県道でも、路肩が狭い・車が速い区間は危険なので、反射材とライトで視認性を上げ、無理なら公共交通やタクシーに切り替える判断も有効です。
雨天は「距離を縮める」より「転ばない・巻き込まれない」を最優先にし、到着が遅れる前提で宿泊計画を組むと安心です。
バス移動は可能?バス停までの歩き方と乗車時の注意
バス移動は可能ですが、路線や本数は地域・曜日で変わるため、当日の時刻表確認が必須です。
バス停までの歩きは、歩道がない区間が混ざることがあるので、車道のどちら側を歩くか、横断の安全な場所はどこかを意識します。
乗車時は、ICカード対応の有無や両替の必要性があるため、小銭を用意しておくとスムーズです。
また、乗り遅れた場合に備えて、次便までの待機場所(屋根の有無、トイレ)もセットで確認しておくと不安が減ります。
次の区間もまとめて計画|36番札所から37番札所、37番札所から38番札所、そして足摺岬へ(延)
38→39だけを切り出して考えると、当日の負担が読みにくくなります。
実際には、36→37、37→38の疲労が積み上がった状態で38→39に入る人も多く、前日までの行程が安全性に直結します。
また、足摺岬方面(38番周辺)をどう組み込むかで、宿泊地と移動手段の最適解が変わります。
ここでは、前後区間の“考え方”を押さえ、38→39を無理なく通過するための計画の作り方を整理します。
36番札所から37番札所:アップダウンと補給ポイントの考え方
36→37は、アップダウンや距離の印象が強く、補給のタイミングが遅れると一気に消耗します。
この区間で大切なのは「水と行動食を切らさない」「暑い時期は無理にペースを上げない」ことです。
補給ポイントが見つかったら、次がどれくらい先か分からなくても、最低限の水分と塩分を確保しておくと安心です。
36→37で無理をすると、翌日の37→38、さらに38→39で判断力が落ちるため、前日から“余力を残す”設計が重要になります。
37番札所から38番札所(延光寺):到着時間と宿泊の組み立て
37→38は、到着時刻が遅れると、38番での納経や翌日の出発準備に影響が出やすい区間です。
延光寺で朝から動きたいなら、前日に38周辺へ早めに到着し、食事・洗濯・装備点検まで終えておくのが理想です。
逆に、到着が遅くなる見込みなら、無理に翌朝早出を狙わず、38→39を分割する宿泊計画に切り替える方が安全です。
「38に何時に着けるか」を基準に、翌日の行程(39まで行くか、途中で泊まるか)を決めると、全体が崩れにくくなります。
延光寺から金剛福寺(足摺岬)までの概略|延光寺から金剛福寺で長距離区間を把握
足摺岬の金剛福寺を絡める行程は、長距離になりやすく、ルートが複数あることで有名です。
検索上位でも「ルートがいくつもある」「長く難行」といった情報が多く、最短を狙うほど山道や分岐が増える傾向があります。
そのため、延光寺を起点に足摺岬方面へ動く場合は、距離だけでなく、宿の位置・補給・バス併用の可否まで含めて“現実的に歩ける線”を引くことが重要です。
長距離区間は、1日で片付けるより、2日に分けて安全に歩く方が、結果的に巡礼全体の満足度が上がります。
足摺岬・金剛福寺も視野に|金剛福寺 行き方/金剛福寺から岩本寺の距離感
38〜41番周辺は、四国遍路の中でも移動距離が長くなりやすいエリアとして知られています。
足摺岬の金剛福寺は観光地としての側面もあり、車・バス・徒歩でのアクセスの現実解がそれぞれ異なります。
また、金剛福寺から岩本寺方面へ抜ける移動は、体力だけでなく交通手段の確保が重要になり、計画の立て方で難易度が大きく変わります。
ここでは、足摺岬を絡めた場合の選択肢と、39〜41までを無理なくつなぐ設計の考え方をまとめます。
金剛福寺(足摺岬)へのアクセス:車・バス・徒歩の現実的な選択
金剛福寺へのアクセスは、車なら時間を読みやすく、天候の影響も受けにくいのが利点です。
バスは、便数と乗り継ぎがネックになりやすい一方、歩行距離を大きく減らせるため、体力温存には有効です。
徒歩は遍路らしさがある反面、長距離・分岐・補給の難しさが重なり、初心者ほど難易度が上がります。
現実的には「歩けるところは歩き、危険・長距離はバスやタクシーで補う」設計が、継続しやすく安全です。
金剛福寺から岩本寺へ向かう前の準備|長距離移動の注意点
金剛福寺から岩本寺方面へ動く前は、長距離移動になる前提で準備を整える必要があります。
具体的には、翌日の天気、出発時刻、補給(飲料・行動食)、そして“途中でやめる選択肢”を用意することが重要です。
歩きで無理をすると、足のトラブルが出た瞬間に行程が崩れるため、靴擦れ対策やテーピング、替え靴下などのケア用品も役立ちます。
公共交通を使う場合も、乗り継ぎの待ち時間が長くなることがあるので、時間に余裕を持った計画にしておくと安心です。
39番〜41番札所までのつなぎ方|無理のない日程とルート設計
39〜41をつなぐときは、「毎日同じ距離を歩く」より「危険区間を明るい時間に通る」「納経受付に間に合う」ことを優先した方が安全です。
日程設計の基本は、39到着日に無理をしないこと、そして翌朝の出発を早めて余裕を作ることです。
車・バス併用なら、札所間を直線的に結ぶのではなく、宿の位置と交通の便が良い地点を中継にして、疲労を分散させると続けやすくなります。
結果として、最短距離にこだわるより、事故・転倒・道迷いのリスクを下げる設計が、巡礼全体の成功率を上げます。

